本記事は、インドネシアでの会社設立を検討している方に向け、「インドネシア進出支援を行うコンサルティング会社に会社設立を依頼した場合の事例」を紹介しています。
現地事情に精通したコンサルティング会社に依頼することで、会社設立支援だけでなく、事業開始に必要なサポートも受けることが可能です。
- 事業開始までのアドバイス
- 事業の法的調査
- 事業計画の実行可能性調査
- 雇用契約書や就業規則のドラフト作成
- 就労ビザや一時入国ビザの取得サポート
- 社内決裁支援
なお、インドネシア進出でおすすめのコンサルティング会社については、下記記事で詳しく解説しているので併せてご覧ください。
1.「手間や労力を最小限にしてインドネシアに会社(PT)設立した」事例
Webサービスを行うY社が、進出経験のないインドネシアに海外拠点として「会社(PT)設立」をした事例です。
項目 | 内容 |
---|---|
クライアントの業種 | Webサービス〈BtoBタイプ〉 |
主な課題 |
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支援期間 | 6か月 |
支援内容 |
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支援した結果 |
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1-1.クライアントY社が抱えていた課題
Y社は海外進出の経験があるものの、インドネシアでの会社設立に関する知見やノウハウが不足していました。
また、会社設立に多くの手間や労力をかけるリソースがなかったため、できるだけ少ない負担でインドネシアに会社を設立したいと考え、コンサルティング会社に依頼しました。
会社設立だけでなく、事業立ち上げフェーズのサポートも希望しています。
1-2.Y社への支援内容
- 会社設立の相談から下準備まで、法人登記処理を全面的にサポート
- 設立した会社の運営体制に関するアドバイス
- 取引先との契約に必要な法人書類の整理・アドバイス
- 法人登記後、事業開始まで必要な許認可の取得代行
海外進出の経験がある企業でも、国ごとに法整備や認可の取得方法が異なるため、会社設立の支援をコンサルティング会社に依頼することは珍しくありません。
コンサルティング会社は会社設立の手続きだけでなく、事業立ち上げフェーズに必要な「運営体制構築のアドバイス」や「取引先との契約書類の整理・アドバイス」、さらには「事業開始に必要な許認可」まで、包括的なサポートを提供することができます。
1-3.支援した結果
インドネシア進出にあたり、マネジメント層や担当者は日本での別業務と兼任しているなど多忙なことが多く、時間や労力を割く時間がありません。
コンサルティング会社に依頼することで、
- インドネシア出張時のタイミングにあわせて必要な書類へのサインをする
- Y社の現地インドネシア人スタッフと密接に連携をとる
など、日本人マネジメント層に手間や負担をかけずに会社設立手続きをスムーズに終わらすことが可能です。
2.「最適な形で事業ライセンスを選択し」「一回も入国せずに、会社(PT)設立を完了」した事例
飲食業を営むE社が海外展開を検討する中で、一回も入国せずに会社設立を完了した事例です。
項目 | 内容 |
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クライアントの業種 | 飲食業〈BtoBタイプ〉 |
主な課題 |
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支援期間 | 4か月 |
支援内容 |
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支援した結果 |
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2-1.クライアントE社が抱えていた課題
- 事業内容が明確に定まらず、どの事業ライセンスを取得したらよいかわからない
- 頻繁に現地に赴くリソースがない
飲食業を営むE社は海外展開を模索する中で、日本から比較的近く、東南アジアで最も市場規模の大きいインドネシアへの進出に興味を持っていました。
しかし、インドネシアには全く伝手がなく進出を決めかねていたため、インドネシア事情に詳しい現地コンサルティング会社に相談することにしました。
2-2.E社への支援内容
- インドネシアの法人設立における形態の説明やメリット・デメリットをアドバイス
- 法人設立に際して必要な情報や書類リストの作成など、インドネシアでの会社設立を全面的にサポート
- 日系企業で先行例がないビジネスモデルのため、法的調査をした上で事業展開をアドバイス
- 担当者が現地にいなくても、会社設立が完了するよう、各種届出業務も含めて代行
正式にインドネシア進出が決まっていなくても、コンサルティング会社への相談は可能です。
インドネシアの現地法人設立における形態やメリット・デメリット等、初歩的な内容から説明致します。
また会社設立支援以外にも、インドネシアの法律や規制に強いコンサルティング会社なら、例えインドネシアでの先行例がないビジネスモデルであっても、法的調査をした上で会社設立後の事業展開をアドバイスすることも可能です。
2-3.支援した結果
現地のコンサルティング会社の中には行政との良好な関係を持ち、インドネシアに根付いた企業ならではのビジネス支援を提供できる会社もあります。
例えば、事業内容に応じたライセンス取得が必須なインドネシアであっても、将来的な事業内容の変化にも対応可能な柔軟性を持たせた形で会社設立することも可能です。
さらに、インドネシアに訪れることなく会社設立することもでき、メールやオンライン会議を活用して、インドネシアに入国することなく会社設立を完了しました。
3.「事業をゼロからスピーディーに構築」した事例
Webサービスを行うG社が進出経験のないインドネシアに会社設立した事例です。
項目 | 内容 |
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クライアントの業種 | Webサービス〈BtoCタイプ〉 |
クライアントが 抱えていた課題 |
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支援期間 | 6か月 |
支援内容 |
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支援した結果 |
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3-1.クライアントG社が抱えていた課題
- インドネシアで新規事業を立ち上げたいが、インドネシア市場やトレンドに関する知見が不足している
- しかしながらスピーディーな立ち上げを希望
G社は既存の事業モデルから脱却して新たにインドネシア市場への進出を図るため、コンサルティング会社に依頼することにしました。
事業をゼロからかつスピーディーに構築したいとの方針で、インドネシア市場やトレンドの調査から現地での会社設立を含めた総合的な進出サポートを求めています。
3-2.G社への支援内容
- 市場調査などのリサーチ業務を行い、ゼロベースから事業を構築
- インドネシアでの法人設立における形態やメリット・デメリットの説明および会社設立の全面的なサポート
- 法人登記後の事業開始まで必要な許認可の取得代行
進出サポートに積極的なコンサルティング会社では法人設立の基本的なサポートに加え、事業開始に必要な許認可の取得代行や市場調査・F/S(実行可能性調査)のサービスも提供しています。
市場調査やF/S(実行可能性調査)では、具体的に以下のような支援を行いました。
- 事業案に関する想定ターゲット層へのヒアリング
- 想定ターゲット層へG社のインタビュー設定
- 事業案のトライアル実施時における対象者の紹介
上記のサポートを通じて、インドネシア人のリアルな意見を把握することができ、実際に事業を展開すべきかどうかの判断材料を提供することが可能です。
3-3.支援した結果
また、登記処理直前に事業計画が変更となりましたが、柔軟に対応することでG社の要望に沿った形で会社設立を無事に完了しました。
市場調査やF/S(実行可能性調査)は、インドネシア市場へ進出する際にとても重要です。
現地のニーズを十分に把握せず進出して、撤退を余儀なくされた日系企業も少なくありません。
会社設立と市場調査・F/Sは並行して進めることが可能なので、あわせてコンサルティング会社に依頼することをおすすめします。
G社は会社設立後も計画した事業案がインドネシア市場で受け入れられるようヒアリングやユーザーインタビューを活用して事業案を微調整。
さらに最終的な事業のトライアルまで行ったうえで、正式にプロダクトをローンチされました。
4.「一回も入国せずに会社(PT)設立」を完了し、「法律や規制についてもワンストップ」でのコンサルティングを望まれた事例
ヘルスケアサービスを行うN社が、ワンストップで進出前後のサポートを望まれた事例です。
項目 | 内容 |
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クライアントの業種 | ヘルスケア・スポーツ〈BtoBタイプ〉 |
クライアントが 抱えていた課題 |
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支援期間 | 3か月 |
支援内容 |
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支援した結果 |
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4-1.クライアントN社が抱えていた課題
ヘルスケアサービスを提供するN社は、インドネシアの経済発展に伴い中間所得者層が増加し、健康への関心が高まっているトレンドを受けて、インドネシア市場への進出を検討しています。
現地で事業を展開するための人材や物件の目途は立っていたものの、法人設立に対応できるパートナーが見つからず、「できる限り手間なく会社設立」をしてくれるコンサルティング会社を探していました。
また、会社設立のサポートだけでなく、現地の法律や規制に関する相談もできるコンサルティング会社を求めていました。
4-2.N社への支援内容
- インドネシアでの法人設立における形態やメリット・デメリットの説明および会社設立の全面的な支援
- 法人登記後の事業開始まで必要な許認可の取得代行
- 契約書のレビューなどインドネシアの法律・規制に基づいた法務支援
- 日本人出向者の就労ビザ、一時入国ビザの取得をサポート
インドネシアは、複雑な法律や規制が多いことで知られています。
法律的な支援を受けたい場合、法律事務所などの専門家に依頼するのが一般的です。
ただし、弁護士が所属するコンサルティング会社に依頼すれば、会社設立の支援だけでなく、法務問題のサポートもワンストップで受けられることができます。
例えば、「物件の契約書レビュー」や「従業員との雇用契約書のドラフト作成」など、インドネシアの法律・規制に基づいた法務支援も受けられます。
4-3.支援した結果
インドネシアで事業をスタートさせる際には、会社設立と同時に法務的な課題を解決することで、スムーズな進出が実現できます。
また、現地のコンサルティング会社によっては、すべての打ち合わせをメールやオンライン会議で完結させることができるので、より円滑な進出支援を受けられます。
実際にN社も対面でのやり取りを必要とせずに会社設立を完了させました。
5.「社内決裁をスムーズに進めることまで含めて支援」した事例
製造業を行う大手企業H社が、インドネシア各地にある生産拠点を管理する目的で会社設立する際に、社内決裁の高いハードルをスムーズにクリアした事例です。
項目 | 内容 |
---|---|
クライアントの業種 | 製造業〈生産管理BtoBタイプ〉 |
クライアントが 抱えていた課題 |
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支援期間 | 5か月 |
支援内容 |
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支援した結果 |
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5-1.クライアントH社が抱えていた課題
製造業を営む大手企業H社は、インドネシアにある生産拠点の管理を目的に現地法人の設立を計画しており、会社設立に詳しいコンサルティング会社を探していました。
H社の担当者は、社内決裁の取得に時間がかかる企業体質があるが、なるべく早く会社設立を行い、事業をスタートしたいと考えています。
5-2.H社への支援内容
- H社の計画案を基に、具体的にどの様な事業で現地法人を設立すればいいのかを整理・提案
- インドネシアでの法人設立における形態やメリット・デメリットの説明および会社設立の全面的な支援
- 法人登記後、事業開始まで必要な許認可の取得代行
- 従業員との「雇用契約書ドラフト」と「就業規則ドラフト」を作成
今回のH社の場合、担当者の方は「社内決裁の取得に時間がかかり、会社設立が遅れること」を懸念していました。
なので、社内決裁がスムーズに行われるよう、本社の役員や別部門の担当者の方とも出張時に積極的に打ち合わせを行い、インドネシア市場や法律、規制に関して詳しく説明する事で安心感を与えるようなサポートを積極的に行いました。
また、会社設立に必要な手続きや事業内容の整理を事前に行い、決裁取得以外の部分で手続きに遅れがでないような段取りを組み、併せて、会社設立後に必要となる「許認可の取得」や「雇用契約書・就業規則のドラフト作成」を並行して行い、事業開始までの時間短縮も図りました。
5-3.支援した結果
H社はインドネシアの他にも2か国同時に会社設立を進めていましたが、結果的にインドネシアが一番早く社内決裁が承認され、スムーズに会社設立手続きを終えました。
インドネシアでコンサルティング業務を行っている会社には、それぞれ得意分野があります。例えば中小企業向けのコンサルティングを得意とする会社に大手企業が依頼すると、対応や説明に不満を感じることがあるかもしれません。
一方、幅広い規模の企業に対応してきたコンサルティング会社であれば、企業の要望やサービスの質に対して柔軟に対応できる可能性が高いです。
コンサルティング会社を選ぶ際には、過去にどのような企業をサポートしてきたかという実績を確認することが重要です。
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